12月13日(金)に順天堂大学静岡病院で開催された
市民公開講座「大災害に備える〜災害時に医療が必要な方の心構え・備え〜」に行ってきました!!
の報告・・・
第2回目です。
第一回目はコチラ>>http://asumosmile.seesaa.net/article/383798882.html
「通常の医療と災害医療は違うのだ」ということの続き
より詳しく・・・
災害医療は、「個」よりも「公」を優先するという特徴があると言われました。(講演は、救急診療科 岡本健教授 詳しくは第一回の記事に)
”限られた医療資源で最大多数の傷病者に最善を尽くす”
というのが、災害医療の基本理念だということでした。
いかに多くの人を助けるか、
そのためには
目の前の人にかかりっきりになるわけにはいかない
ということなのでしょう。
災害医療は、
このような流れで行われるそうです。
1、探査と救出
2、トリアージ(患者選別)
3、応急処置
4、搬送
そこで、
災害医療の特殊性として、
「搬送」が重要だと言われていました。
災害時に大量の患者さんが出ると、
その場で助けられる人数は
どんなに頑張ったって限られてしまいます。
人、機器、薬、時間・・・何もかも足りない状況で
大量の患者さんを助けるのは無理です。
だから、
大切なのが、
「搬送」・・・つまり患者さんを分散させるということです。
被災地での医療が目指すもの
それは、
「避けられた死」を最小限にすること
だから、
最大多数の患者を適切な場所に安全に送ること=搬送
が重要なのです。
患者さんを分散させるとは
●空間的・・・広い範囲に運び(ヘリとかで・・県外などに)
●時間的・・・時間もずらす
↑これ私たち救助される側も理解しておかねばなりません
患者側としては
「いますぐに」
そして、
「家や家族から近い場所で、処置してほしい、入院させてほしい」
と必死に思うものですが
みんながそう思って
われ先に・・とパニックになってしまったら・・・
それでは助かる命を助けられなくなってしまいます。
まずは
より多くの人を助けるために
時間的に待てる状態の人(緊急性の低い人)は、治療を待つ。
遠い病院に運ばれることを覚悟する。
コレ、私たちも理解しましょう
そこで、とっても重要なのが
「トリアージ」です。
このトリアージという言葉、聞いたことがある方も多いと思います。
重症度で患者さんに優先順位をつけるということですね。
医師が患者さんを診て、
重症度の合わせて色分けされた(赤・黄・緑・黒)
「トリアージタグ」を付けていきます。
(なんと、一人の患者さんあたり30秒以内にトリアージしないといけないんですって!医師も緊張が続きますね)
このトリアージが行われることで、
・パニックを防ぐ
・適切な通報ができる
・冷静に応急処置ができる
・軽症者殺到による病院機能麻痺を防ぐ
ことが期待されます。
トリアージの話の中で一番印象に残ったのが・・・
「歩けたら緑(みどり)」だそうです
トリアージタグの”緑色”が意味するものは、
保留群・・・つまり軽症者ということです。
これを聞いて、あなたならどう思いますか?
医者って冷たい・・・と、ショックを受けますか?
それは違うと思いますよ
”災害場所は、それほど
命に関わる非常に危険な状態の重症者で
あふれかえる”
ということを意味している
のだと思います。
そんな状況を想像しておくこと
そのイメージを持つこと、
これも大切な
災害時の心構えと
言えるのではと思います。
ここまでは、すべての人に関わる
「災害時の心構え」でしたね。
まだまだ
いきますよーー
だって内容濃いんだもん
次の記事ぐらいから、
持病がある人の不安をちょっとでも解消するお話も入ってくると思います
第3回へつづく>>
2013年12月29日
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