2014年02月13日

【特集】「大災害に備える」市民公開講座に行ってきました(5)〜自分用の災害医療〜

12月13日(金)に順天堂大学静岡病院で開催された
市民公開講座「大災害に備える〜災害時に医療が必要な方の心構え・備え〜」に行ってきました!!
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の報告です。5回目ひらめき


久々なので、振り返って目次を付けることにしました。
第1回 災害医療とは〔導入〕 http://asumosmile.seesaa.net/article/383798882.html
第2回 トリアージのことなど http://asumosmile.seesaa.net/article/383865673.html
第3回 持病のある人の心構え http://asumosmile.seesaa.net/article/385240307.html
第4回 阪神淡路大震災の教訓 http://asumosmile.seesaa.net/article/385402659.html

本日は、「自分用の災害医療」についてのお話です。
講演はもちろん前回までの報告と同じく、
順天堂静岡病院救急診療科 岡本健教授です。

来月11日で東日本大震災から3年になりますね。
講演の中でも東日本大震災のお話が出ていました。

東日本大震災の時に
実際に避難所で活動された「医療者のホンネ」がご紹介されました。

 ・飲んでいる薬の名前や量を覚えていてほしい
 ・「お薬手帳」は常に携帯してほしい
 ・最低1〜2週間分の医薬品の備蓄が必要
 ・体調不良をずっと我慢されていて、
  状態が悪くなるまで気が付いてあげられなかった
「患者さんのほんね、医療者のホンネ:糖尿病ネットワーク」より 



それに続き、次は避難所で生活した患者さんのホンネもご紹介されました。
 
 ・非常持ち出し袋を用意していたが身を守るのに精一杯で持ち出せなかった
 ・申し訳ないので、出された食事を全部食べていたら太ってしまった
 ・精神的に落ち込んで、いつもできていたことが全くできなくなった
 ・災害訓練や講演は普段から場数をこなしていないと実際には役に立たない
「患者さんのほんね、医療者のホンネ:糖尿病ネットワーク」より 



どうでしょうか。

なるほどな〜やっぱりなーと
私は思いました。

避難所で医師が診察している時、
なんという名前の薬を飲んでたかとか
しっかり覚えていてお話できる人は少ないそうです。

そりゃ、ショックな出来事の後だし、知らない医師に緊張したり
普段覚えていた人でも、ド忘れもしちゃいますよねぇ〜たらーっ(汗)



そして、
非常用持ち出し袋を準備していても、いざ地震が起きたら、、、
持ち出せる可能性は低いようですふらふら


岡本先生は
「まずなにがなくても自分の身を守る、
身ひとつでよいから、とりあえずすばやく逃げる。」と
強くおっしゃってました。

全半壊時に、非常用袋を取りに戻るなど危険なことはしてはいけない。

非常用袋は「もしかしたら役に立つかも」程度に考えておいたほうが良い
と言われていました。


そして、患者さんのホンネでなるほどな〜と思ったのは、

避難所で提供されるゴハン

せっかくもらったものを残しては失礼だ。と思い
食事制限のある患者さんが、平常時なら食べてはいけないものでも
無理して食べてしまうということ。
それでせっかく生き残ったのに、体調を崩してしまうこと。

たしかにぃ・・・ありそう。
糖尿病の患者さんとか、このせいで体調崩すことがあるんですってがく〜(落胆した顔)


カップラーメンが続けば、
塩分制限の患者さんにとって辛いです。
それに
小麦にアレルギーがある人だったら、
食べることで逆に命の危険にさらしてしまうことだってあるかもしれない。

非常時になかなか「これ食べられないので、他のものをお願いします」とは
言いづらいやろうなぁ;;もうやだ〜(悲しい顔)
と想像しますが、

持病がある人(食事制限のある人)、
アレルギーのある人への対応ができるようになってほしいぴかぴか(新しい)
食べられないものを食べられないと言えるような避難所体制になってほしいぴかぴか(新しい)と思いました。

だって、
食べるもの=命 だから揺れるハート

持病のある人が持病を悪化させることなく避難所生活を
送れるようにしないと。
と思いました。

食事制限のある人は、
自分なりに「毎日、カップラーメンとおにぎりが続いた場合」を想像して
どんな食べ方をしたら、マシかな〜とか考えておく必要があるでしょうね。

うちの父は、慢性腎不全で塩分、タンパク、カリウム制限があるので、
カップラーメンのお湯を一旦捨てて、(塩分を落として)
スープなしのを食べないとな〜とか考えています。


この市民公開講座を聴講していて

持病のある人にとっての災害医療というは、
長期間に及ぶであろう「避難所生活」をどう乗り切るかexclamation×2
ここがポイントだと思いました。


発災直後の混乱を生き抜けたあと、
長く続く避難所生活で、持病のある人は健常な人よりも体調を崩したり、
命に関わる状態になる危険性も高まってくるはずです。

それをどう乗り切るか について

平常時から想像を膨らませて
自分にできる心構えを持っておくこと。


この”考える”、”想像する”という「心構え」が重要なんだろうな〜と思いました。
パニックを防ぐことにつながってくれるはずですひらめき


ではでは、
さらにさらに具体的なお話に続きます! つづく>>


posted by アスモスマイル at 17:47| 防災関連の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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