2022年03月20日

【連載】難病SLE患者が大腸憩室炎をこじらせた闘病記(1)

こんにちは。
今回、ブログ管理人が続けて2回も手術をしなければならなかった病気について詳しく記していきたいと思います。

今回の病気は「大腸憩室炎(だいちょうけいしつえん)」という病名です。

この病気自体は珍しいものではないようですが、
私のようにこじらせるのは珍しく、
また持病のSLE(全身性エリテマトーデス)患者であり、かつ長年のステロイドユーザーであることから
治療も難航し、少し珍しい症例になっているようです。

私自身、心配で色々インターネットで調べました。
その時に、同じような症例はほとんどなくて不安だったのですが、
大腸憩室炎の方の闘病ブログを読んで、具体的な情報を得られありがたかったので
私の闘病も誰かのお役に立てることがあるかもしれないと思い、
詳しく書きたいと思います。


ー私のことーーーーーーーーーー
持病 SLE(全身性エリテマトーデス)
服薬 プレドニン5mg、プラケニル200mg、あとは胃薬や鉄剤など
ステロイド歴 20年
アレルギー 多数(食物、薬、特に抗生物質にアレルギーあり。ペニシリン系禁、セフェム系アレルギー有)
特記事項 薬剤性劇症肝炎で脳死移植寸前までなった
ーーーーーーーーーーーーーーー


「大腸憩室炎とは」
大腸憩室炎は、大腸に憩室を呼ばれる小さな いぼ?袋?がたくさんでき(この時点では大腸憩室症で、無症状の人が多い)
その小さな袋状の憩室に便が溜まって、そのうちに炎症を起こす。という病気です。

炎症が起きたら
抗生物質で抑えたり、絶食や流動食にして腸を休めることで
治る場合が多いようです。

程度によっては、
外来でも治療可能であったり、
1週間〜2週間ほどの入院が必要だったりしますが、内科的治療で治る場合が多いようです。


さて、私の場合は・・・、
というと、まずは
ざっくりと診断〜治療に至る経緯をお話しします。
細かく書くとややこしくなるのでざっくりです。


昨年2021年9月
猛烈な腹痛で(失神するほどの痛さでした)
救急車で運んでもらい、いつも持病SLEの治療で通っている市民病院の救急外来で診てもらいました。

血液検査、腹部CTで、すぐに
「S状結腸に大きな腫瘤」があることがわかり炎症も起こしていました。
卵巣も腫れている。

まず疑われたのは「大腸ガン」です。卵巣の腫れはガンの転移かもしれない・・・と。

私自身、自覚症状から、
「末期の大腸ガン」ではないかと自宅で寝込んでいる時から不安に思っていたので
「やはりか・・・」と。

それで、消化器内科の医師が走ってきて
状態を説明してくれて
「この大きな腫瘍が何者かを調べないといけない」と、その日から緊急入院となりました。

痛み止めの点滴で、痛みがおさまり入院1日目は、
不安の中、少しは眠ることができました。


大腸検査から診断へ
翌日に緊急大腸検査(内視鏡)です。
ここで「ガン」かどうかが、わかるはずです。
ものすごく怖かった。

というのも、父が胃がんで亡くなったばかりだったのです。
父は末期癌で発見されてから、5ヶ月ほどで亡くなりました。
自宅で看病を続けて、看取ったばかりで
泣いてばかりいたら、今度は私がガンの疑いです・・・

もしも大腸ガンで自覚症状が出たら、末期がん らしいので
この大腸検査でガンが見つかったら
父と同じようになる・・・と、かなり緊張していました。


意を決して、いざ「大腸検査へ」

写し出された映像では
素人目で見ても
「あ、ガンじゃない。よかった」と、わかるほど綺麗な腸でした。

美しいからきっとガンじゃない。

「よかった。まだ生きられる」


しかし、問題は大きな腫瘍。
何者なのか。

一番細い大腸カメラでもS状結腸のとこを通過することができません。

S状結腸が腫れ上がり、狭窄してカメラも便も何もほとんど通らなくなっていたのです。

ほんの少し穴が空いているだけでした。

あまり無理してカメラを通すのは、腸を破く恐れがあるので
そこで検査は終わり。

検査で、憩室がいくつかあることも確認されたので

そして診断結果は、「大腸憩室炎」


治療開始
それから消化器内科で
絶食と抗生物質の点滴による内科的治療が始まりました。

私は抗生物質にアレルギーが多く、
ペニリシン系も禁で、
セフェム系もアレルギーが出ることが多く

使えるものが少ないので
唯一、使えることが確認されていた
「クラビット(レボフロキサシン)」を点滴しました。

クラビットは、広範囲に効く抗生物質で、
大腸憩室炎でも治療の第一選択肢に入る薬だったのでよかったです。


クラビットを続け、少しは便が通るようになってきて
流動食〜三分粥〜五部粥などの食事が開始され
少しは食事がとれるようになりましたが、
あまり改善されている気配がない。
腹痛に加え、38.5℃を超す高熱も頻発していました。



先が見えなくなってきた内科的治療
腹部CTを撮り、
レントゲンを撮り、
MRIを撮り、と、検査をしますが

改善傾向はほとんどなく、
また、
膿瘍(のうよう)という膿の塊が、S状結腸の近くにできているのが見つかりました。

この膿の塊が、高熱の原因ではないかと。


通常の大腸憩室炎なら、1週間〜2週間ぐらい抗生物質で治療したら治るような病気なのに、

消化器内科Dr「膿瘍があるから、1ヶ月は抗生物質の点滴する必要がありそうだ」

そこそこ大きな市民病院でも、ここまで悪くなった大腸憩室炎の症例がほとんどなく
ある一人の患者さんの例しか
Drから聞くことができないのです。
あとは、Drがインターネットで調べた症例を聞かされるばかり。

治療しても一向に良くならないこと、症例が少ないこと、担当医の経験不足に、
不安が膨らんでいきました。


実は家にいた6月ごろから食事がほとんど取れない状態が続いていたので
入院中も、絶食があったり、食事が出てもほんの少ししか食べられなかったりが
続いていたので
みるみる激痩せしてきていました。

点滴はというと、
水分補給のラクテックなどカロリーがほとんどないものを1日中落としているばかり。

中心静脈から入れる高栄養点滴が入っていたら
不安ではなかったですが、
入院しているのに、
栄養面でも厳しくなってきて、体力が落ちていく・・・

人は食べられないと生きていけません。
体力落とすと、持病が悪くなるんじゃないか、他の病気が出るんじゃないか・・・と、
不安は大きくなっていきます。

病院に寝かされているだけで、先の見えない、効き目のない治療が続いているのです。


私がネットで調べた中には、

「ステロイドユーザーは、大腸憩室炎が悪化することがある」
「S状結腸にできた大腸憩室炎は、悪化することがある」
でした。
書いてあったとおりになってきてしまった・・・。





長くなってきたので、
今日はここまでにします。
本日、2回目の手術から退院後3日です。


入院中に書いたブログは
こちら>「管理人の入院日記」に書いています!
こちらもよかったらご覧ください♪



『持病SLE患者が大腸憩室炎をこじらせた闘病記(1)』
(1)は、こじらせているところを書きました。
(2)では、こじらせた大腸憩室炎をどうやって治療できたか、について書こうと思います。



またね〜

続きはこちら>







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